ヒデキじゃなくてもカンゲキ☆

いやあ、イージス艦はすごい! すっかり自分が風邪ひいていることも忘れるくらい興奮した。初めて目にするもの、場所、そして寒波のなかの甲板からの海風にあたり、頭部にのぼった血が鼻血となって垂れてきそうな勢いだった。目に映るすべてが非日常の光景なのだ。やはり百聞は一見にしかずですなぁ。冷たく無機質なイメージを持っていたけど、船は広くて清潔だった。人がそこにいて始めて動くもの/動かすもの、という当たり前の認識を新たにする。亡国のイージスを読んでいたので、登場人物が普段過ごしていた場所や、小説のなかで事件の起こる場面がリアルにわかって理解が深まった。「(映画で)このなかに真田広之が入ってたんですよ」などと云われると、ああ先任伍長の仙石はここにねぇ、なんて感慨もひとしお。しかし興奮しすぎたせいか、1時間半ばかり隅々まで見学した後、寒さで体温が失われ体力のなさを思い知る。最後になぜか広報用にと云って写真を撮られ、一緒に写った隊員に18歳です、と云われて呆然としました、はい。そのすがすがしく白く浮きたつ襟足がまぶしかった
亡国のイージス 上  講談社文庫 ふ 59-2亡国のイージス 下  講談社文庫 ふ 59-3