昭和50年代の少女マンガ

近所の古本屋が閉店するため、全巻そろいの古いマンガの叩き売りをしていた。
引越し後の本棚の整理もままならぬのに(まだ箱を開けていない)、懐かしさが先立ってうっかりどっさり買い込んでしまった。そんなわけで昭和50年代の少女マンガの世界にしばしどっぷりと浸かっていたのだが、さまざまな疑問がわいてくる。当時は不思議には思わなかったのだけど、あまりにも登場人物の大人びたセリフまわしにクラクラした。たとえば、21歳女子という設定で、いきなり「愛という言葉は心を受けると書くのよ」みたいなことをサラッと云っちゃうわけです。ははぁ〜、なるほどねと頷きながらも、どうなんですか、これ? すごい21歳だよ。マンガのネームも精神的に妙なオトナっぷり悟りっぷりが全開だ。また、惚れたはれたの関係性がとんでもなく低年齢化している設定にも驚く。彼女16歳、彼氏が18歳で「愛している」だの「一生愛しぬく」だのと云いあっていて、そんなこと云っていいのはオスカルぐらいだよ! などとツッコミつつも赤面せずにいられない萌え殺しのセリフが満載なわけだ。でも、当時は疑問もなく読んでいたんだよねぇ。年代的には30代前半以降の人に影響を与えていそうなんだけど、この恋愛観は今も有効なのかね? さらにうっかり今年連載30周年(!)を迎えるという、このマンガを手にとってしまった!(ひぃー)
王家の紋章 1 (1)
1巻は1977年刊行ですよっ。そして最新刊が51巻。
王家の紋章 (51)
まあ「こち亀」や「パタリロ」とかに比べたら巻数はさほど驚くこともないが、いまだにストーリーのフレームワークが変わらず、感想を見るとストーリー展開に飽きてきている読者もいるようだ。とはいえ情熱熱風吹き荒れる萌え殺しのセリフは健在ですな。「ガラスの仮面」で紅天女決着させるまでと同じように、読み続けてきたからこの際ラストまでという読者も多そうだけど、萌え殺されたい願望というのもありそうだ。あるいはツッコミたいから? そういや少女マンガ検定というものも始まる(上司談:2chニュース速報より)ようですね