ラーメン屋で

手早くお昼をすませようとラーメン屋に行った。昼時を過ぎたというのにカウンター席にも人がすずなりだった。注文したラーメンが出てきて麺をすすり始めたころ、隣にオヂサンが座った。さしてめずらしくもない光景。ゲラが届くかもしれないなぁと頭の片隅で考えていたせいか、いつもより早食いになる。ずるるずるると麺をすすると、どうもオヂサンの座った左側から視線を感じる。気にせず食べ進めていたが、やはり左頬に痛いほど視線がささっていた。前を向いたまま目の端で隣の様子をうかがうとオヂサンが見ていた。それも凝視に近い。混雑している店内で手持ち無沙汰なんだろうとやりすごし、食べ終わって席を立ったときにオヂサンがひとこと。「いい食べっぷりだった。おいしそうに食べるね」。は? ほめられたの? ……そんな週明けでした